ジャガイモ品種シンシア

じゃがいもは弊社でも人気商品で毎年秋位から予約が入ります。特にここ10年くらい人気があるのが『シンシア』という品種です。初めて見たときは大きな芋だなぁというものでしたが、試食で関東炊き(おでん)にいれたところ、ぼろぼろと崩れることはなく煮汁も澄み切ったままでした。

メークインも煮崩れはおきませんがシンシアはそれだけではなく舌ざわりがとにかくなめらかで御出汁がよくしみこんで美味しい。カレーにいれてもスパイスに負けない甘み。

また販売時は植えにくいと言われるその大きさですが、掘るときは大きな芋がとれるので作業性に優れています。さらに芽があさいので調理もしやすく、最初は敬遠されていたお客様も一度植えると次の年は11月くらいから取り置き予約のお問い合わせをいただくようになりました。

全国的にシンシア人気は高く多めに発注するのですが思うように入荷できない年もあってお断りすることもありました。

しかし、今年は豊作なのか店頭で初めてのお客様にも見ていただけるようになりました。

ぜひ一度その大きさやなめらかな形を直接ご覧ください。

シンシア・大きい!

あけましておめでとうございます

昨年は水田種苗園をご利用、ご愛顧いただきありがとうございます。

従業員一同、2023年もお客様のお役にたてるよう鋭意努力していきます。おひきたてのほどよろしくお願いします。

さて、年も明けてじゃがいもの種芋の販売シーズンに突入し、連日お問い合わせのお電話やご来店のお客様で店内も盛り上がっております。

今年は20種類以上の品種が店内に並んでおります。毎年初めていらっしゃるお客様には「こんなにたくさんの種類があるなんて」と驚かれますが、40年前はメークインと男爵のみだったと思います。

ジャガイモの種類自身は昔から沢山あったのですが、一般のお客様も青果店などでご覧になるのは殆どその種類だけだったと思います。

それが変わってきたのが北海道のキタアカリのブームが大きかったと思います。ほくほくしたほの甘い香りの丸いジャガイモを旅行などで食べた人たちの口コミやお土産で評判が広がりました。けれど芽が赤いということで病気と勘違いされて敬遠されるという嘘のような話も多く聞かれました。

さらに今では定番品種の「とうや」や、もう今はない「花標津」などの新品種や加工に使われていた従来からの品種ホッカイコガネ、紫色の「シャドークイーン」、さらには当時国民的アイドルだったSMAPの料理番組でもとりあげられた高級品種「インカシリーズ」とどんどん並べるようになってきて今では商談にお見えになったメーカーさんにすら驚かれる規模になっています。

ジャガイモはコロンブスが新大陸から持ち帰ったもののひとつであり、フランス革命の主人公の一人ルイ16世が広めた救荒作物、さらにはアイルランドの飢餓と新大陸への移民増加の要因のひとつなど歴史の大きな出来事にさりげなくかかわっています。

弊社におきましてもじゃがいものラインナップや展示(昔は黄色いコンテナ二つが並んでいるだけでした)の変化に会社の歴史を感じ感慨深い思いで箱を積んでいます。